天童木工｜Tendo 買取

月山を初め山々に囲まれた自然溢れる土地にある【天童木工/Tendo】。
天童木工の本社がある天童市は山形県の中心部に位置します。
古くから木工業を営み、将棋の駒の生産では日本一として知られる、歴史ある町です。
この地で1940年に創業した天童木工は、それまでの伝統的な木工技術に加え、新しい技術として成形合板に着目。
以来成形合板の技術を追求し続け、その姿勢は今も職人の手から手へと受け継がれています。
わずか1㎜～1.5㎜の薄い板を重ね合わせて型に入れ、圧力と熱を加えることで、無垢材では表現できない自由な曲面を生み出すことのできる成形合板。
複数「ply」の単板を積層して加圧成形することから英語では“プライウッド/PLYWOOD”と呼ばれます。
この成形合板の自由さに魅了され、1950年代から活躍していた日本人デザイナーはもちろん、海外からも著名なデザイナーが訪れ、自身のデザインの可能性を広げるきっかけとなることも少なくありませんでした。
ミッドセンチュリーとも呼ばれる1950年代。
それは日本の建築やプロダクトデザインにおける、まさに黄金期でした。
その時期に時代に先駆けて取り入れた成形合板の技術。
そして第一線で活躍するデザイナーや建築家との密接な関わりを通じて、名作と呼ばれる多くの家具を世に送り出した天童木工。
ジャパニーズモダンの礎が築かれたミッドセンチュリーの感性と、先駆的な成形合板技術によって生み出されたデザインの数々は、日本の家具デザインを語る上でも不可欠な存在です。
日本が誇るデザイナーと天童木工による、欧米のモダンさと日本のライフスタイルの美しき融合を形にした作品。
その作品の完成度は国内はもちろん、海外からも高く評価され、ニューヨーク近代美術館をはじめとする世界の有名美術館においても、パーマネントコレクションとして多くの作品が収集されています。
天童木工の歴史そのものといえる成形合板を通じて生み出された多くの作品は、
優れた道具として、文化として、そして芸術の対象として公共施設のコントラクトからホームユースまで美しい作品のように日々の暮らしの中で機能しています。
そして今も尚その確かな伝統と優れた技術に基づくクオリティーをベースに、さらなる高次元のクオリティを目指して、天童木工は静かに、しかし確実に進化を続けています。