ウィルクハーン｜Wilk hahn 買取

世界中のエグゼクティブが愛して止まないドイツ近代デザインのパイオニア的家具メーカー【ウィルクハーン/Wilk hahn】社。
19世紀以降、アインベックハウゼンでは周辺の原生林から採れるブナ材を使用した木工加工が盛んになり、椅子工房の集う街として「the chair village」と呼ばれていました。
その小さな町で1907年、親戚関係にあった二人の若い木工職人マイスター、
フリードリヒ・ハーネとクリスチャン・ウィルケニングが共同経営の椅子工房ウィルクハーンの前身【Wilkening & Hahne】を開いたことからブランドの歴史は始まります。
創業当初は猫脚のいわゆるロマネスク様式の木製椅子を制作しており、二人の名前にちなんだWIHAという様式名が生まれるほどの高い技術を誇りました。
しかし第二次世界大戦、若い従業員は軍隊に。
戦争の影響で椅子の需要も無くなった事などを要因に、1943年には工場の閉鎖を余儀なくされました。
終戦後創業者の息子フリッツ・ハーネが経営を引き継ぎ会社を再出発させます。
De-We(ドイツ手工業連盟)コレクションの為の家具製作に選ばれ、モダン家具の生産を開始することにより急成長。
De-Weとのパートナーシップで知己を得た有名デザイナー達と共に、余計な装飾を削ぎ落とした新しいスタイル、新たな素材が可能にする造形のフォルムの椅子を数多く生み出していきます。
バウハウス理念のもと生み出されるオリジナル製品の為に1954年会社名を現在の【Wilkhahn】に改名。
このころから始まったバウハウスの思想を受け継ぐウルム造形大学との密接な産学協同がウィルクハーンに哲学をもたらし、さらにはモダンファニチャー・デザインのパイオニアとしての地位を確立されたのです。
ウィルクハーンの哲学“From First,Function First”。
ひとつのプロダクトの形態と機能を共に第一に掲げ、決して妥協を許さず高いレベルで追及する事。
「十分な機能性とシンプルな操作性、そして固い快適性と見た目だけではない機能美にある椅子作り」。
この理念のもと制作をするウィルクハーンの名を世界中に知らしめるきっかけとなる、「FS-Line」。
世界初のオートシンクロメカニズム(背座同調機構)を搭載し、シンプルな操作で効果的に「ダイナミックシッティング」を実現させた「FS-Line」は、1980年の発表以来エルゴノミクスチェアの模範として世界的に高く評価されています。
また他に先駆けて取り組んだのは、環境に優しく無駄を減らすこと。
1984年に、フリッツ・ハーネはエコロジー、エコノミー、美しいデザイン、従業員が人間らしく働けることの4箇条全てが揃わなければならないとのポリシーを提唱します。
これによって建設された生産工場は、自然光を有効利用し、化学物質を可能な限り排出するベンチレーションシステム。
さらに、温暖化防止と雨水を貯蔵するための緑化された屋根を備えるなど、エコロジー建築のお手本となりました。
原料調達、加工、製品開発、生産工程、そして輸送やサービス、建物に至るまで、製品生産における環境負荷を最小限にするための取り組みにも徹底します。
効率的な輸送、梱包、責任ある製造法、ロングライフな製品を生み出す先進的な建物とした取り組みが評価され、1996年には、ドイツ連邦財団から「ドイツ・エコロジー賞」を授与。
またデザイン対する長年の貢献に対して1999年、ドイツ・デザイン評議会から「デザイン・リーダーシップ連邦賞」が贈られ、それを記念してウィルクハーン本社前の道路が「フリッツ・ハーネ通り」と命名されました。
ウィルクハーンのチェアは、ドイツの歴代首相やヨーロッパを初めとする各国の王室、世界中のエグゼクティブや著名人から、より高い付加価値を生み出すためのワーク環境を創る椅子として愛用されています。
またミュンヘンを初めドバイ、香港などの各国の玄関口、文化の顔ともなりうる空港で使われるベンチや、ドイツや日本を代表する高級車のブランドショールームにおいて、大切なお客様をもてなす椅子として採用されています。
シンプルで純粋なフォルムの、美しいデザインであること。
直感的に操作でき実用的であること。
細部まで完成度を高め、本物のクオリティを兼ね備えること。
それがウィルクハーンの製品に貫かれる“design made in Germany”なのです。
バウハウスに起源を発し、インダストリアルデザインのみならず、様々な芸術分野やカルチャーに世界的な影響を与えてきたドイツデザインの思想。
ウィルクハーンはドイツに生まれ、ドイツに育まれたモダニズムの原理を頑なに守りながら、クオリティにこだわり、イノベーションを追求し続けるメーカです。